ビジネス・投資ガイド

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ラオスは観光を国家の経済成長・貧困削減の重要な手段として位置づけており、海外からラオスへの観光客は年々拡大しています。2007年には日本人の観光目的での入国においてビザが免除になり、日本からの観光客も今後増加が見込まれます。一方で急速な拡大に対して一部ではホテル等の開発が追いついていない状況があり、不動産関連投資の面で大きな機会が存在していると言えます。ラオスの観光の動向を概観した上で、具体的にどのような地域でどのような投資機会が存在しているのかを探っていきます。

■ ラオスにおける観光の動向
内陸国で人口が少ないため国内市場が小さく工業が未発達なラオスにおいて、メコン川や豊かな森林が作り出す美しい自然や、遺跡や少数民族の村などにおける文化的資産を活かした観光、特にエコツーリズムの推進は重要な国家戦略と位置づけられています。実際過去数年間での観光業の躍進はめざましく、2004・2005年においては最大の、2006年においては急拡大した鉱業に次いで2番目に大きな外貨獲得源となっています。

ラオスの観光客受入数・観光収入の推移
  (出所)2006 Statistical Report on Tourism in Laos
年間観光客数の変化について見てみると、1990年(1.4万人)から2000年(74万人)までは毎年順調に増加を続けていたのですが、その後2001年に減少(67万人)、翌年には回復(74万人)したものの2003年に再度減少(64万人)と伸び悩んでいます。これらは、2001年の米同時多発テロ及び2003年のSARS流行という外部要因によるところが大きいと見られています。それらの不安要因が落ち着きを見せた後は、2004年89万人、2005年110万人、2006年122万人と急激な増加を達成しています。それに伴い観光による収入に関しても、2004年1億1900万ドル、2005年1億4500万ドル、2006年1億7300万ドルと順調に拡大しています。

観光客の出身国(2006年
  (出所)2006 Statistical Report on Tourism in Laos
観光客の出身国・地域について見てみると、隣国で文化的・言語的に近く陸路で容易に移動できるタイからが圧倒的に多くなっており、観光客全体の55%を占めています。タイを含めASEAN諸国からの観光客が全体の73%、アジア全体で83%となっています。タイに続く観光客の送り出し国は、ベトナム(15.7%)、中国(4.1%)、アメリカ(3.9%)、フランス(2.7%)、イギリス(2.6%)、そして日本(1.9%)という順になっています。特にベトナムと中国の急増が顕著ですが、ラオスの観光省としてはこれらの国々よりも、観光客一人当たりから得られる収益が大きいタイや日本、オーストラリアが優先ターゲットとなっているようです。実際、観光客数では2位のベトナムが観光客全体の年間消費総額では6位、3位の中国は10位になっており、逆に日本は観光客数が7位でも消費総額では5位に位置しています。

県ごとの観光客訪問率(2006年)
  (出所)2006 Statistical Report on Tourism in Laos
観光客全体の傾向としては、バックパッカーに代表されるように一人旅または男女2人組みといった少人数での訪問が多くなっており、自然、文化、寺院や遺跡といった分野への関心が高くなっています。また、訪問先は首都のビエンチャンが97%、世界遺産にも登録されている観光名所ルアンパバーンが64%と圧倒的に多く、その他の地域は多いところでも10%程度に留まっています。平均滞在日数は7日間、1日当たりの平均消費額はひとり52ドルです。


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引用元:
鈴木基義著『ラオス投資ガイド』日本アセアンセンター発行。2007年。p. 70, 71, 82, 83.
An Overview of the Ecotourism Sector in Lao PDR (PPT)
2006 Statistical Report on Tourism in Laos
National Ecotourism Strategy and Action Plan 2005-2010 Summary
Nam Lan Conservation Area Map
The essential guide map to Laos
Do's & Don'ts in Laos
Biodiversity in Phongsaly Province
観光ガイド各種 (Luang Prabang, Northern Heritage Route, Luang Namtha, Khammouane, Chanpasak, Ban Chan)

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