ビジネス・投資ガイド

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■ 日本の役割と可能性
以上の点を考えた時、日本はラオスの資源開発においてきわめて意義のある役割を担うことができると考えられるのではないでしょうか。

先にも述べたとおり、中国企業の海外投資は自国の利益優先で投資対象国の環境や生活を破壊する可能性が高いものです。中国企業が開発を進めるアフリカ・ザンビアのチャンビシ銅鉱山では火薬庫の爆発事故によって多数の死傷者が出た上に遺族に対するろくな補償もなく、労働者は過酷な労働環境の中で搾取され続けています。アフリカ諸国の多くには中国製の安い家電・衣料製品がなだれ込み、国内産業を苦しめています。現在こういった中国の露骨な資源外交は、「新植民地主義」として批判を浴びています。そういった中国企業による投資のリスクをラオス政府も感じていることも既に述べたとおりです。

ラオスにとって本当に必要なのは、環境と人々の暮らしを守りながら持続可能な発展を遂げるための、ひとつの手段としての資源開発でしょう。事前の綿密な環境影響調査の実施や移転住民への十分な補償、環境負荷を軽減する高度な技術が欠かせないのは言うまでもありません。そういったことを実現する上で、日本の技術と経験は大きな役割を果たしうるのではないでしょうか。加えて、資源開発をひとつのきっかけとして、インフラや水力発電、工業といった関連分野への投資を呼び込み、相乗効果を発揮していくことでラオスの可能性は大きく広がっていきます。

技術はあるが資源のない国日本と、豊富な資源という強みを活かして国の基盤を強め正しい方向に発展していくことを望むラオス。両者のニーズを満たすWin-Winの投資が、この先非常に重要な意味を持ってくるのではないでしょうか。

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引用元:
鈴木基義著『ラオス投資ガイド』日本アセアンセンター発行。2007年。p. 48.
週刊ダイヤモンド 2007/9/8号 資源株投資入門

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