ビジネス・投資ガイド

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■ 進む大規模電源開発
では、具体的にどのような電源開発プロジェクトが取り組まれているのか、具体例を見ていきましょう。
最も有名な例として、ナムトゥム2ダム計画(NT2)を挙げることができます。このプロジェクトは総事業費約13 億ドル、2002 年のラオスのGDP(20 億ドル)の70%に匹敵するラオスそしてインドシナ最大規模の独立電力事業プロジェクト(IPP)です。発電能力1070 メガワットのうち995 メガワット分をタイに輸出し、残りを国内供給にあてる予定となっています。2009年の終わりには運転を開始する予定で、タイへの売電収入によってラオスに年間23500万ドルの収入をもたらすとされ、その収入によってラオスの貧困削減に役立てることを目的としています。

フランス電力公社(35%)、ラオス電力公社(25%)、タイ発電公社(EGAT)の子会社EGCO 社(25%)、イタルータイ開発会社(15%)が出資したナムトゥン2電力会社(NTPC)が事業実施者で、財源は上記4 社の出資金合計3 億3000 万ドル、借り入れ予定8 億5500 万ドルとなっています。世界銀行、アジア開発銀行が2005年に政治リスク保証と融資を決定し、それに伴ってフランス、オーストラリア、オランダ等の大手国際銀行やタイの商業銀行が融資を決定しました。

ナムトゥン2プロジェクト概要
  ナムトゥン2プロジェクト概要
融資決定から2年、アジア開発銀行、フランス開発庁、ヨーロッパ投資銀行からの代表で構成された国際金融機関の代表団は2007年3月に現地視察を行い、2009年の操業に向けてプロジェクトは順調に進捗していると語っています。ラオスのソムサワット副首相は、このプロジェクトが世界中のほかの水力発電プロジェクトのモデルとなるように、ラオス政府は世界銀行と密接に連携していくと再度確約、多くの県知事に対してプロジェクトの歳入を使って、貧困削減を行うための予算要求の明確な計画を作るよう促していると報告しています。

その他のプロジェクトでは、日立、丸紅、関西電力などの日系企業が関わっているものもあります。また、大規模開発が進む一方で、地域住民のための小規模水力発電施設の開発も最近は増えているようです。(詳細は環境ビジネスの項目へ)


引用元:
鈴木基義著『ラオス投資ガイド』日本アセアンセンター発行。2007年。p. 21.

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